ほうれい線にボトックスはダメ!高い失敗率とヒアルロン酸が良い理由

ボトックスを注射している女性の画像

ほうれい線をボトックスで消すことができるのか?気になりますね。「しわにはボトックス」というイメージがあるため、ほうれい線の溝がピン!と張って消えるかも、と期待をするかもしれません。

実際、ほうれい線にボトックスを注射したいとクリニックへ相談に来る人が多いそうです。

しかし、ボトックスが有効なのは、表情じわのみです。表情じわとは、表情を作るときに筋肉が動いてできる目尻のしわや眉間のしわであり、ほうれい線のような固定しわには効果がありません。効果がないだけでなく失敗する可能性が高いです。

結論を先に述べてしまいましたが、ガッカリすることはありません。ボトックスと同じように皮膚科でできる手軽な治療法があります。

この記事では、ほうれい線にボトックスを注射したら、どんなふうに失敗してしまうのか?また、ボトックス以外に皮膚科で手軽にできる、効果の高いほうれい線の治療はどんなものがあるのか?について詳しくお伝えいたします。

 1.ほうれい線にボトックスを注射したら失敗する

ほうれい線にボトックスを打つ女性のイメージ画像

ほうれい線にボトックスを打っても、期待した効果はほとんど得られません。それどころか、顔がたるんだりゆがんだりして、結果的に失敗して大変なことになります。しかもボトックスは一度注入すると治せないため、ボトックスが効いている3~6か月間は、ゆがんだ顔で我慢しなければなりません。

1-1.ボトックスは筋肉に作用するアセチルコリンの伝わりを弱める

ボトックスはボツリヌス菌から抽出されるたんぱく質の一種で、アセチルコリンという神経伝達物質の伝わりを弱める働きがあります。よってボトックスを打った顔の部位周辺は筋肉を動かそうとしても動かせない状態になります。

1-2.ほうれい線にボトックスを打つと、顔の下半分がたるむ

ボトックスをほうれい線に打ったらどうなるのか詳しくお伝えします。

ドナルドダック顔になる

口横のほうれい線にそってボトックスを注入すると、顔の上半分は普通に笑えますが、顔の下半分はほとんど動かせなくなります。

表情筋の画像

上のイラストは顔をくまなく覆っている表情筋の分布図です。顔には表情をつくるために沢山の筋肉があり、口の周りには、口輪筋(こうりんきん)という口の周りを取り囲んでいる筋肉があります。

口輪筋の画像

そして、このイラストで分かるように、ほうれい線ができる位置の真下に口輪筋があります。口輪筋は、頬を引き上げる筋肉(大頬骨筋・小頬骨筋・上唇挙筋など)の上に一部が重なっていますね。

口輪筋の画像
口輪筋(こうりんきん)

こちらは口輪筋に色を塗って分かりやすくした図です。

ほうれい線のできる口横にボトックスを打つとどうなるかというと・・・

ほうれい線のボトックスを打つイメージ画像

口輪筋にボトックスの注射液が入ります。ボトックスは筋肉の動きをゆるめるので、笑顔を作ったときに、ボトックスの作用していない深い場所の頬の筋肉は普通に上がるのに、口輪筋の横から下にかけては、ボトックスが効いて筋肉を動かしにくくなります。

なので、笑った時に顔の上半分は上がって、下半分は真顔のまま、というおかしなことになってしまいます。まさにドナルドダックのように口をあけた笑顔になります。こうなると、ボトックスの効果がなくなるまでの数か月間は、日常生活にも影響してしまいます。

2.ボトックスは表情じわのみ有効

目尻のしわの画像

ボトックス注射とは、ボツリヌス菌という毒素から精製された製剤を注射して、筋肉を萎縮させるしわ治療です。筋肉を動かせなくすることで改善するのは、目尻や眉間など、筋肉の動きによってできる表情じわのみです。

2-1.ほうれい線の固定しわにはボトックスは効かない

一方、ほうれい線は表情筋によって起こるシワではありません。ほうれい線は頬のメーラーファッドパット(脂肪)が下がることで、口と頬の境目にできる溝なので、表情筋によるシワを取るボトックスではほうれい線の改善はできません。

2-2.ほうれい線にはボトックス以外の方法を検討する

皮膚科で簡単に注射1本でできるボトックスは、忙しい私たちにとって魅力があるようですが、目的がほうれい線の改善なので、いくら簡単でもほうれい線に効果が見えなければ、全く意味がありません。しかも注射しておかしな顔にでもなったら本当に困りますね。

しかし、世の中には、ほうれい線にボトックスは効かないということを知らない未熟な医師もいないとは限りません。まずは私たちが正しい知識を持つことが大切で、ボトックス以外の方法を検討しましょう。

3.ボトックスと同じ手軽さを求めるならヒアルロン酸注入がおすすめ

それでは、ボトックス以外で、ボトックスのように注射1本でできる簡単な治療法、しかも効果が実感できるものはあるのでしょうか?

目の前からほうれいの溝を無くすことができるのは、「ヒアルロン酸注入」です。ほうれい線の溝が嫌でストレスになっている人には、とりあえず見た目の溝を明らかに薄くすることが出来るので人気の治療となっています。

3-1.ボトックスよりヒアルロン酸をすすめるわけ

ヒアルロン酸は、N-アセチルグルコサミンとグルクロン酸とによって構成された高分子の物質です。注射器でほうれい線の凹み部分に注射してシワをのばします。

それでは次に、一見似たような注射治療のボトックスとヒアルロン酸を比較して、どの部分がヒアルロン酸の魅力なのかをお伝えします。

ボトックスはほうれい線の溝を無くせない

→ヒアルロン酸はほうれい線の溝を好みの形まで埋めることができる

ボトックスは、筋肉層に直接注射して、筋肉をゆるめるだけなので、肌の弾力を司る真皮には作用せず、ほうれい線の溝が平らになることはありません。

一方ヒアルロン酸注入は、真皮層にヒアルロン酸を注入して、ほうれい線の溝状の凹みを持ち上げます。

ボトックスは失敗しても分解注射がない

→ヒアルロン酸は分解注射があるので、すぐに元に戻せる

ボトックスは失敗した場合、分解する注射がありません。ボトックスが効いている限り、おかしな顔になっても我慢しなければなりません。

一方ヒアルロン酸にはヒアルロン酸専用の分解注射ヒアルロニダーゼがあるので、万一、注入の位置を間違ったり、膨らみすぎた場合は、すぐに対処することができます。この安心感は大きいですね。

ヒアルロン酸注入の詳しい手順や料金、効果の期間については、『 ほうれい線へヒアルロン酸注射の効果と失敗しないための対策 』をご覧ください。

4.皮膚科でできるヒアルロン酸以外のほうれい線治療

ほうれい線を皮膚科で治療する画像

それではボトックスと同じように皮膚科でできるヒアルロン酸以外の治療をお伝えします。皮膚科で受けられる治療のうち、手軽な「注射系治療」と「照射系治療」に分けてお伝えします。

4-1.注射系の治療

ほうれい線注射治療の画像

注射でできる治療は、レディエッセとPRP再生療法があります。

レディエッセでほうれい線の溝を埋める

レディエッセとは、ハイドロキシアパタイトを主成分とした注入剤の一種で、シワを目立たなくしたり、鼻やアゴの形成に使われます。レディエッセはヒアルロン酸より固さがあるので、かなり深いほうれい線の溝をしっかりと底上げできる利点があります。

レディエッセの効果の持続期間

注入後、1~2年で吸収されます。その間は効果がゆるやかに続きますが、1年程度で物足りなくなることがほとんどです。

レディエッセのデメリットと料金

ヒアルロン酸より粒子が荒く固いので、細かい部分(ほうれい線の端っこなど)の微調整ができにくいです。深い溝を大まかに埋めるのには適しています。

またレディエッセ自体に麻酔薬が入っていないのと、粒子が大きいためヒアルロン酸注入より太い針を使う必要があり、注入時の痛みが大きいことから、事前に局所麻酔をする必要があります。しかし麻酔をすると腫れるので、元々のほうれい線の深さが分かりにくく、治療に多少なりとも影響が出る場合があります。

料金は1本1ccあたり、6万円~8万円です。軽いほうれい線は1本、深いほうれい線には2~3本必要です。

PRP皮膚再生療法で肌の弾力を増す

PRP療法のイメージ画像

PRP皮膚再生療法は自分の血液を使って肌にハリを取り戻す方法です。PRPは「多血小板血漿」と呼ばれ、成長因子が含まれている自分の血漿と注射の刺激がコラーゲンやヒアルロン酸を作り出す線維芽細胞(せんいがさいぼう)の活性化を促します。

PRP皮膚再生療法は自分の血液を使いますので、アレルギーの心配がないといわれています。

PRP皮膚再生療法の効果の持続期間

注入後1週間かけて肌のハリを実感するようになります。PRP皮膚再生療法は線維芽細胞を活性化させることにより、膠原繊維のコラーゲン、弾性線維のエラスチン、ヒアルロン酸を時間をかけて生成していきます。

効果のピークは1~2ヶ月後に現れ、その後1年~2年かけて効果が持続します。

PRP皮膚再生療法のデメリットと料金

PRP皮膚再生療法のデメリットは、なんといっても血液の状態に効果が左右されることです。注射直後は注射液の分量で一時的に膨らむので、ほうれい線が改善したようにみえますが、その後に思ったより線維芽細胞が活性化されないことがあります。その場合はほとんど効果を感じない結果となります。

料金はクリニックにより異なりますが、左右のほうれい線で約20万円です。

4-2.照射系の治療

レーザー治療機器の画像

ほうれい線を注射以外で皮膚科で改善する方法としては、照射系の治療があります。美容クリニックで使わている治療機器の種類には、RF(ラジオ波=高周波エネルギー)、レーザー、I.P.L(光治療)、などがあり、それぞれ皮膚のどこまで到達するかで、どの悩みに対応するか決まります。

RF(ラジオ波=高周波エネルギー)による改善

ほうれい線のような深い溝には、RF(ラジオ波=高周波エネルギー)を照射する治療が有効です。RFは電気的な性質をもったエネルギーで、皮膚の色素に影響を受けないためにエネルギーを真皮と皮下組織まで届けることが可能です。代表的なものにサーマクールがあります。

RFの効果の持続期間

RF治療の代表、サーマクールは、約3ヶ月かけて少しずつリフトアップし、効果は6カ月ほどです。

RFのデメリットと料金

RF(高周波)治療は、真皮より深い脂肪層まで到達するので、頬がこけてかえってほうれい線が目立つようになる例もあり注意が必要です。顔に脂肪が少ないタイプの人は、レーザーやI.P.Lなど、真皮までしか作用しない機器を選択した方が良いでしょう。RF治療器は、顔の脂肪が多いタイプでほうれい線が刻まれている方に有効です。

料金はクリニックにより異なりますが、全顔で約20万円かかります

5.ほうれい線を改善するには表情筋トレーニングが有効

ボトックス以外の比較的手軽にできる、ほうれい線の治療についてお伝えしてまいりました。ここで少しほうれい線の原因について考えてみましょう。ほうれい線は、先ほどもお伝えしたとおり、頬のたるみで頬の脂肪が下がったことと、皮膚の弾力低下が原因となっています。

この原因に直接アプローチするのが、表情筋を鍛えることなのです。

5-1.表情筋トレーニングはほうれい線の原因に合った改善法

ほうれい線の原因は、
●頬のたるみ
●皮膚の弾力低下
です。

これまでご紹介してきたほうれい線の治療は、この2つの原因をどれだけ根本から解消できるのか?を表にしてみました。

ヒアルロン酸・レディエッセ レーザー治療 PRP皮膚再生療法 表情筋トレーニング
頬のたるみの改善 × ○RF × ◎ ※1
皮膚の弾力アップ × ○ ※2

ヒアルロン酸は、いわば疑似の弾力を肌に与えている状態、レディエッセもしかりですので、頬のたるみや皮膚の弾力低下を根本から解消しているとはいえません。

そしてレーザー治療とPRP皮膚再生療法は、真皮を活性化させてコラーゲンなどの生成を促すので、皮膚の弾力低下に働きかけます。レーザーのRF(高周波)は、頬のたるみの改善が少し期待できます。

表情筋トレーニングはほうれい線の2つの原因を解消できる

表情筋トレーニングは頬のたるみの改善にとても効果があります。(※1)頬の脂肪を引き上げている筋肉を強化することで、頬がリフトアップされるからです。また表情筋トレーニングは皮膚の弾力低下にも有効としました。(※2)

筋肉を鍛えることで直接肌の弾力が増えることはありませんが、筋肉を鍛えることで、皮膚に厚みが出て、間接的に皮膚の弾力が増えたように見えるからです。

5-2.ほうれい線の2つの原因を解消するトレーニング法

それでは、ほうれい線の根本原因の解決につながるトレーニング法をお伝えします。

●頬のたるみ・・・頬を上げるトレーニング

●皮膚の弾力低下・・・口周りの筋肉を鍛えて皮膚を底上げする

頬を上げるトレーニング

1、上の歯ぐきをむき出すようにしながら頬の上部にぐっと力を入れます。

頬を高くするトレーニング解説画像

頬を高くするトレーニング詳細解説の画像

●時間・・・頬上げ1分間 → 鼻の下のばし5秒間。 1日1回

 

頬を上げている画像
★頬を黒目の真下にもっていくように引き上げるとうまくいきます。

頬の筋肉が弱くなると頬が下がります。頬と口の境目に負担が生じ、折れやすくなってしまいます。このトレーニングを続けると頬の筋肉が強化され、下がっていた頬の脂肪を上に引き上げてくれます。ほうれい線の負担が解消するので、ほうれい線の根本解決になります。

口周りの筋肉を鍛えて皮膚を底上げする

1、上のくちびると下のくちびるを押し合う。10秒キープ

ほうれい線を消すトレーニング画像1

2、表側にくちびるを思い切りだす。5秒キープ

ほうれい線を消すトレーニング画像2

3、次は内側にくちびるを思い切り巻き込む。5秒キープ

ほうれい線を消すトレーニング画像3

●回数・・・2セット

 

上唇と下唇を垂直に押し合い、口周りの筋肉をしっかり緊張させます。ほうれい部分の組織が厚くなり、ほうれい線の溝が食い込みにくくなります。口周りの皮膚に弾力が出てほうれい線が改善します。

6.まとめ

ほうれい線をボトックス以外で解消する方法についてお伝えしてまいりました。ほうれい線はボトックスでは解消できません。ほうれい線にボトックスを注射してしまうと、仕上がりが気に入らなくても4か月は我慢しなければなりません。

ほうれい線にボトックスを注射するのはやめましょう。注射のおすすめはヒアルロン酸注入ですが、ヒアルロン酸以外では、ゆるやかな改善のレーザー治療(照射系)がよいでしょう。ダウンタイムがほとんどないので忙しい方にはおすすめです。

レーザー治療の種類や効果ついては、『 ほうれい線に効くレーザー治療はどれ?効果順ランキング 』を参考になさってください。できるだけデメリットの無い方法で、ほうれい線の改善をはかってまいりましょう。

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